AIによる画像鮮明化とは？デメリットとそれを解消する技術も紹介

画像編集ソフトを使っても、画像の鮮明化が困難だった事例は過去に多くありました。しかし近年、AIによる画像鮮明化サービスが提供されており、ぼやけてしまった画像をくっきりさせられるケースも増えています。
このAIによる画像鮮明化のメカニズムは、ディープラーニングによるものです。AIが「このようなぼやけ方なら実物はこのような画像」といった具合に、膨大なパターンを学習させることで実現しています。
無料で利用できるサービスもあり、例えば、ブラウザから画像をアップロードするだけで画像鮮明化を使用できるなど、その手軽さは大きなメリットと言えます。
画像の輪郭をシャープにしたり、画像の色を細かく丁寧に映し出したりと、以前よりもリアリティを追求している点が最大の特徴です。特別な画像加工のスキルがない方でも、簡単に画像が美しくできるサービスは、今後も増えると見込まれます。個人利用だけでなく、業務用としても活用される場面が増える可能性もあるでしょう。

手軽な画像鮮明化が期待できるAIの画像鮮明技術ではありますが、その反面でデメリットもあります。それは主に、画像サイズやダウンロード回数などに制限がある点と、画像が復元されるわけではない点です。
主なデメリットについてそれぞれ解説します。

画像サイズなどに制限あり

画像サービスによっては、アップロードできる画像サイズ・容量に制限があります。そのため、事前にサービスごとのプラン内容をよく読み、容量や画像サイズの上限を知っておくことが大切です。
無料で使用できる画像サービスもありますが、使用回数・ダウンロードの回数には制限が多々あります。多くのサービスは有料登録によって制限が解除されるため、使用頻度によっては課金せざるを得なくなります。

撮影した実物に近づくとは限らない

AIによる画像鮮明化は、画像・映像を元の実物に復元するものではありません。学習により輪郭をはっきり映し出したり、画質を良くしたりすることは可能ですが、あくまでAIの学習による自動補正と考えましょう。
利用状況によっては、撮影したものから離れてしまう場合があるため、それも想定の範囲内に入れておく必要があります。そうした際は、公的な提出物としては不適格となるので注意しましょう。例えば、裁判等で証拠品として画像を使うのは難しくなります。